少花粉のスギへの植え替え

花粉症対策で、無花粉のスギやヒノキへの植え替えに、様々な自治体が力を入れています。富山県は、無花粉スギの苗木の生産量を2026年度に23年度比で2.4倍に増やす計画です。神奈川県は、無花粉ヒノキの生産を拡大します。
無花粉スギの苗の価格は一般的に通常の苗より2倍程度高いとされています。花粉症の原因はスギだけではありません。ヒノキ花粉に悩む人もいます。神奈川県は、2022年に全国で初めて無花粉ヒノキを品種登録しています。国内では少花粉のスギが先行し、最近は無花粉も普及の兆しが見えてきています。成長速度や材質など林業に適した特性も必要であり、様々な品種があります。
林野庁によれば、花粉の少ないスギ苗木の生産量は2021年度に1,512万本と、10年前の11倍と大きく増えています。全体に占める割合は53%です。生産は増えてきましたが、植え替えは進んでいません。全国のスギ人工林440万haで、作業を終えたのは、推計で1%に満たないとされています。

 

(2024年4月22日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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