年齢と妊孕性シリーズⅡ

妊娠・出産可能年齢
 高齢になるに連れて、全身の病気が発症することや、子宮や卵管、卵巣の病気が発症することで妊娠できなくなることが増えてきています。それ以外にも全身、さらに子宮、卵管、卵巣が健康であっても、高齢になることによって卵子の数が減ることや、卵子の質が低下することにより、妊娠・出産しにくくなることが起こります。
 妊娠しやすいピークは20代の中頃で、20代後半から徐々に下降し、35歳ぐらいからは、妊娠しにくさが顕著になると考えられています。もちろん、45歳でも妊娠・出産をされている方もいますが、挙児を希望される方の数%しか、出産できないと考えられています。女性の結婚年齢と生涯不妊である確率を調査した論文があります。この論文によれば、2024歳で結婚すると生涯において子どもが持てない確率は5%であるのに対し、年齢が高くなってから結婚した方では、確率が上昇します。4044歳で結婚した方では、64%が生涯において子どもが持てないとしています。しかし、逆に言うと4044歳で結婚した方でも36%の方が子どもを持てるということになります。ただ、気を付けて頂きたいのは、妊娠する能力が高齢まで維持できるかどうかは個人差があることです。

家族と健康 平成28年9月1日
(吉村 やすのり)

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