救急搬送の患者数の増加

 救急車による搬送患者は、年間約5478千人で、10年前と比べて52万人余り増えています。消防白書によると、このうち半数を超える310万人余りを65歳以上の高齢者が占めており、高齢化の進展とともにその割合は高まる傾向にあります。また、病院収容までにかかる平均時間も39.4分と、10年前から8.3分も延びており、救急医療を取りまく状況は厳しさを増しています。
 都会にみられる救命救急センターのような第三次救急医療機関は着実に増加していますが、二次救急医療機関はほぼ同一水準で推移しており、救急利用する患者数の増加に対応できていない状況にあります。さらに、救急患者が最終的に医療機関に収容されるまでに、救急隊が医療機関に対して行う受け入れの照会回数が増えています。医師不足もあり、病院収容所要時間が大幅に伸びています。

(2017年1月3日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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