日本企業の小粒化

日本企業の小粒化が進んでいます。世界的な企業規模の大型化についていけていません。米国では企業の1社あたり時価総額が2000年末の2.6倍になった一方、日本は1.7倍にとどまっています。2000年末に9.9億ドル(約1,120億円)だった日本の1社あたり時価総額は、2017年末に17億ドルまで増えました。しかし、米国は27.5億ドルから72.3億ドルと大きく伸ばし、日米格差は2.8倍から4.3倍に広がっています。5億ドルだった中国は、5.4倍の27億ドルと日本を逆転しています。



一方、上場企業の平均寿命は、2017年時点で、米国のニューヨーク証券取引所の上場企業は15年、英国のロンドン証券取引所は9年です。これに対して日本の証券取引所の上場企業は89年と極端に長寿です。ニューヨーク証券取引所は約130社が新規に上場し、これを上回る150社強が消えています。一方、日本の証券取引所は100社強増えた一方で、上場廃止は40社どまりです。企業再編などによる新陳代謝が鈍く、成長力の差を生んでいます。

(2018年11月18日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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