早期転職

 国立女性教育会館の調査によれば、「機会があれば転職したい」と考える人が、入社2年目で約5割にのぼっています。やりたい仕事やワークライフバランスを求め、20代前半の転職市場が活況を呈しています。調査は2015年に従業員800人以上の企業に就職した新卒男女2,137人を対象に実施されています。機会があれば別の会社に転職したいという問いに、「そう思う」、「どちらかというとそう思う」と回答した割合は、1年目は男女とも3割強でしたが、2年目は男性47.4%、女性47.6%と大幅に増えています。
 希望を持って入社してくる1年目に比べ、2年目は若手社員の仕事への満足度が下がる傾向にあります。厚生労働省によると、2013年大卒者の3年以内の離職率は31.9%です。早期転職は挑戦がしやすい一方、スキル形成が遅れる、キャリア展望を持ちづらくなるなどの懸念もあります。仕事が合わない、上司とうまくいかないなど逃避型の転職は、次の職場でも同じことになりかねません。転職するならまず、将来どういう人材になりたいかをしっかり考えておくべきです。

(2017年7月11日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

カテゴリー: what's new   パーマリンク

コメントは受け付けていません。