未上場企業へのESG投資

ESG投資とは、企業の財務情報だけではなく、環境(Environment)と社会(Social)、ガバナンス(Governance)の視点を取り入れて、企業への投資を判断することです。世界の有力投資ファンドが、ESG(環境・社会・企業統治)を重視する非上場企業などの未上場資産への投資を増やしています。
英調査会社プレキンによれば、非上場企業の株式や債券、不動産などの未上場資産に投資するファンドの2021年の資産残高は、世界で10.6兆ドルに達しています。4割にあたる4.5兆ドルが脱炭素への取り組みや持続可能な農業といったESGの要素を考慮に入れています。2020年の3.7兆ドルから約2割増えています。
投資家が上場企業に対して取引先も含めた排出量の開示を求める動きを強める中、対応できない非上場企業は、サプライチェーンから外されてしまうリスクも高まっています。欧州の出資者の半数以上が、ESG対応の不足を理由に出資を拒否するとしています。ファンドマネーを受け入れたい非上場企業も、ESG対応を迫られています。

(2022年9月11日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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