東京5大学の首都圏出身者の割合

 東京大学など東京都内の有名5大学で、今春の入試合格者の7555%を首都圏の高校出身者が占め、30年間で約1.4倍に増えていることがわかりました。これには、地方出身者の下宿などの経済負担増が背景にあるとみられます。地方出身者の東京離れを食い止めようと、大学側は奨学金新設などの対策を始めています。学生の画一化などを懸念する大学側は、地方出身者の確保策に乗り出しています。早稲田大学や慶應大学は近年、地方出身者向けの奨学金制度を新設しています。
 学生の多様性が大学の活性化につながるとみる大学側は、画一化を懸念しています。仕送り負担増の他、親や子どもの意識の変化もあります。親子ともに地元志向が強まったとの指摘もあります。子どもを遠方に出さない親が増えています。東京で苦学するより、親の経済力を頼れる地元にいる方が魅力的なのかもしれません。ネットの普及などにより、都会と同じレベルの情報が得られるようになったことも影響しているのかもしれません。

(2016年5月1日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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