東大の家賃補助

 東京大学は、来年度から女子学生向けの家賃補助制度を設けることにしています。東京大学は今回の家賃補助の対象を自宅から90分以上かかる女子学生としています。東京大学の女子学生の割合は2割未満に過ぎません。東京大学によると、大学の説明会などで女子の安全な住まいの確保を心配する保護者の声があったといいます。女子が安全に暮らせる住居へのニーズは切実です。
 東京大学の家賃補助は、女子寮に代わる学生支援の特別措置ならば、男女共同参画社会基本法上のポジティブ・アクションと認めることができ、法の下の平等を定めた憲法にも違反しないとされています。安全性が高い住まいという女子のニーズへの対応は、ジェンダーの公平を狙った策で不平等にはあたらないとされています。しかし、一方では女性限定ではなく、男女関係なく貧因の学生に補助すべきだという声もあります。

(2016年12月26日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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