総務省の労働力調査によれば、2015年の35~44歳の独身女性で、雇用されて働く労働者は190万人です。そのうち非正規で働く人は79万人で、41%が非正規で働いていることになります。2005年時点では27%でした。女性の35~39歳と40~44歳の未婚率はそれぞれ23%と19%です。2005年の調査より、それぞれ5ポイントと7ポイント上昇しています。男性の雇用も不安定になるなかで、結婚して専業主婦になる道も狭くなっています。独身のまま働き続けるアラフォーが増えました。
主に女性が就いていた事務職などが、バブル崩壊後どんどん非正規に置き換わってきました。急な時代の変化の中でキャリア形成がうまくできなかった女性も多くなりました。35~44歳の独身非正規の女性の7割近くが、年収250万円以下です。特に35~39歳では回答者の約6割が大卒以上にもかかわらず、約7割が初めて就いた仕事が非正規であり、当時の採用環境の厳しさが伺えます。
(2016年8月20日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)