病児保育

 子どもの急な発熱などの際、共働きの親に代わってシッターらが一時的に面倒をみる病児向け訪問保育サービスへのニーズが高まっています。病児保育には施設型と訪問型があります。国は病児保育の人員配置の基準を決めています。施設型は、児童10人程度に対し看護師や准看護師が1人必要な他、保育士を児童3人に対し1人置くことになっています。一方、訪問型は、児童1人に対し一定の研修を受けた看護師や保育士、子育て経験者のいずれか1人を派遣すればよいことになっています。
 病児向け保育施設なら1日の料金が2千~3千円前後で済みますが、全国で約1,400カ所と保育園・幼稚園の約4%に過ぎません。親からすると急病時に予約が取れないことが多く、使い勝手が悪くなっています。厚生労働省によれば、病児保育が必要な子どもは年間約150万人いますが、施設の利用者は約61万人にとどまっています。高い料金が悩みの種ですが、企業や自治体の間で利用料金を補助する動きが広がり始めています。外せない仕事と子どもの病気が重なることは多々あり、病児の訪問保育は欠かせません。

(2017年5月13日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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