病理外来

 最近、病院によっては病理外来が始められるようになっています。細胞や組織を顕微鏡で観察して診断をする病理医と患者が、直接お話しをすることができます。従来は病理医が患者と接する機会はほとんどありませんでした。しかし、自分の目でがん細胞の写真などを確認しながら病理医による診断結果の説明を聞くことで、患者が納得し、治療に前向きになるなどの効果が期待されています。日本病理学会が病理外来に関して全国調査を実施したところ、全国で25カ所に過ぎません。
 外科や内科とは立場の違う病理医が、患者さんに標本などを見せながら説明することにより、診断に納得し治療に前向きになってもらえる可能性があります。診療にかかる時間は30分~1時間です。院内の患者が受診する場合は追加費用はかかりません。しかし、セカンドオピニオンの場合は、自由診療のため1時間で2万円前後です。病理外来は病理医が3人くらいいる病院でないと実現が難しく、全ての病院にある必要はありません。

(2017年5月24日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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