診療報酬改定による医療費の値上げ

2年に1度見直される診療報酬の改定では、幅広い医療従事者の賃上げにあてるため、初・再診料や入院基本料といった基本的な報酬を引き上げるほか、様々な加算を新設します。マイナ保険証の利用促進を後押しする報酬もつくり、患者にも負担を求めます。
患者に一律でかかる初診料の引き上げは、消費増税への対応以外では20年ぶりです。2,880円から30円上がります。多くの医療機関では、看護師や看護補助者ら幅広い職員の賃上げにあてる加算として、初診時に60円が上乗せされます。それでも十分な賃上げができない場合は、また加算ができ、診療所では最大700円が上乗せ可能となります。
再診料は730円から20円引き上げます。入院時に払う入院基本料は1日あたり50~1,040円上がります。増収分が確実に賃上げに回るよう医療機関には、賃上げに関する計画や実績の報告を求めます。マイナ保険証を含む医療DX(デジタル化)を進める報酬も設けます。電子処方箋を発行できる体制の整備や、一定程度のマイナ保険証の利用実績を条件に、初診時に80円加算されます。

 

(2024年2月15日 朝日新聞、日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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