貯蓄規模の都道府県ランキング

総務省の家計調査(貯蓄・負債編)によれば、世帯ごとに貯金や借金の額を年収と比べてみると、貯金・借金が多い地域と少ない地域でいずれも3倍近い開きがあることが分かります。世帯主が勤めに出ている2人以上世帯の2021年の貯蓄額は、全国平均で1,454万円です。平均年収の749万円の1.94倍です。世帯主が社長や取締役など会社役員の世帯は含んでいません。年収比を県庁所在地別に見てみると、平均を上回ったのは16都市で、最高は京都市の3.10倍でした。
京都市の平均年収は712万円と、岐阜市の801万円、東京都区部の978万円、千葉市の795万円などと比べると必ずしも多くはありません。日本の中心都市として長く繫栄した歴史の遺産を受け継いでいると思われます。2位は奈良市でした。食料や住宅の物価が比較的安い一方、大阪など県外の大手・中堅企業で働いて一定の収入を得ていることも影響しています。
上位は三大都市圏や周辺地域が占めていますが、大阪市は全体的に物価が高い一方、年収が670万円と比較的低く、貯蓄の年収比は1.18倍と47都市で最下位です。次いで低い那覇市も年収が579万円と最も少なくなっています。

(2022年10月18日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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