高齢者の保有金融資産

 財務省の推計によれば、家計の金融資産1,700兆円のうち、60歳以上の保有分は1,000兆円を超えています。一方、高齢者の約15%が認知症にかかっており、認知症患者の保有資産が100兆円を超える時代に入っています。認知症患者は、2025年までに高齢者の5人に1人まで増えることになります。
 高齢化で急増する認知症患者の資産管理に対応するため、銀行や保険会社が相次いで金融商品を開発しています。治療費を保障する保険のほか、不用意な出資や詐欺などを防ぐため、資産を自由に解約できなくする金庫型の商品も登場しています。高齢者の保有金融資産をいかに子育て世代に移行させるかが今後の課題となります。

(2016年8月15日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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