源泉徴収とは、所得が発生した時点で、税を徴収する制度です。給与、利子、配当などが対象です。企業は、サラリーマンに毎月の収入が発生した時に所得税を天引きして税務署に代わりに納税しています。個人事業主の場合は、毎年確定申告して納税しています。しかし、会社員の場合は、国は効率的に税金を集めることを優先し、源泉徴収をしています。
源泉徴収によって、本来会社員が負わなければいけない手間を企業が負担しています。企業は従業員の源泉徴収票を作成し、税務署に提出しなければなりません。源泉徴収制度では年末になると、所得税額の過不足が生じますが、日本では企業が従業員に代わって年末調整しています。それにより、会社員の申告納税の手間を省いています。
（2018年7月3日 日本経済新聞）
（吉村 やすのり）
