Z世代とイノベーションマインド―Ⅱ

働き方の概念
働き方の概念に対する関心については、新しい働き方として、週休3日制、副業、パラレルワーク、転勤のない働き方、女性管理職3割目標、ワーケーション、45歳定年制の6項目を挙げています。すべての項目でZ世代の方が関心が高いのですが、その中で最も高いのが週休3日制です。転勤のない働き方はY世代以上の関心も高く、両者の差が最も少なくなっています。一方で、45歳定年制はY世代以上の関心が最も低く、Z世代との差が最も大きくなっています。
Z世代の働きたい職場については、1位が職場の雰囲気が良い、2位が年収が良い、3位が福利厚生などの給与面を除いた待遇の良さでした。Z世代は、少子化と高止まりしている有効求人倍率の中でダイヤモンドの卵ともいわれており、就職に対する不安も少ないため、自分本位で競争意識も低いまったりした環境にいるとも言えます。仕事のしやすさや、給与以外の待遇の良さが上位に来ているのは、そうした状況を反映しています。
Z世代は、日本では世代人口としては少ないのですが、遠からず消費の主役となり、企業の中心を担う世代になります。そのため企業は、Z世代を顧客として、また仕事をする仲間として理解してゆく必要があります。企業が成長していくためには、未来志向でZ世代に対する対応を考えなければならない時期に来ています。

 

(2021年12月2日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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