「生殖外科のすべて」がメディカ出版より上梓

「生殖外科のすべて― 妊孕性温存を目指した婦人科内視鏡手術と不妊診療―」がメディカ出版より上梓されました。



わが国は少子・高齢化社会に突入し、疾病構造の変化により、医療においても治療から予防へとパラダイムシフトが起こってきており、健全で活力のある次世代を作ることが目標となっています。われわれが専攻する産婦人科学は、次世代に向けた未来志向型の医療であることは贅言を要しません。同時に女性の生涯を通じてのその健康に奉仕する総合支援型医療として、その職域の拡大が唱提されています。女性が生涯を通じて健康で明るく、充実した日々を自立して過ごせるように、女性のさまざまな健康問題を社会全体で総合的に支援する運動が展開されています。近年の未婚化・晩婚・晩産化の傾向により、挙児希望の年齢と妊娠・分娩に影響を与える疾患の好発年齢が一致するようになってきており、妊孕性温存のための生殖外科学が重要視されています。これまで婦人科における鏡視下手術は、生殖外科領域から発展してきています。近年の生殖医療の進歩と低侵襲性の妊孕性温存手術の発展のコラボレーションは、生殖外科に新たな展開をもたらすかもしれません。

(吉村 やすのり)

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