うつ病の診断のための医療機器開発

慶應義塾大学の研究グループが、心拍数などのデータでうつ病の診断を補助する医療機器の開発に取り組んでいます。専門医でない医師をサポートし、重症度の評価も容易にすることを目指しています。開発中のプログラムは、リストバンド型の機器を手首に1週間装着し、その間の活動量や睡眠、心拍数の変化、皮膚の温度、歩数などを測定します。
集まったデータを解析してうつ病になっている可能性を判断し、重症度も客観的な指標をもとに評価できるようにしています。うつ病の人は、うまく眠れなくなることや、緊張状態にあると心拍数の変動が少なくなることなど、体の動きや生体のデータとの関係性をもとに解析します。
7日間の装着で、うつ病患者を76%の精度で特定し、重症度についても一般的な問診などによる評価と近い結果だったとしています。この機器で客観的に判断できれば、すぐに精神科での専門の治療につなげることができます。

(2023年5月23日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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