わが国の研究力の低下

教授や准教授では無期雇用の人も多いのですが、若い研究者の場合、期間限定の競争的な環境の中で切磋琢磨することが、研究力の向上につながるという考え方もあります。しかし、若手研究者にとって研究を続けられる環境が整わなければ、わが国の研究力の低下は自明の理です。
こうした雇用の不安定さを嫌い、日本の博士号取得者数は減少しています。日本の論文数や、質の高い論文数の国際的順位は年々落ちる一方です。杓子定規に雇用を切る使い捨てが横行する状況が続けば、科学技術立国はおぼつきません。

(2023年5月23日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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