デジタル保育支援

保育園の業務もIT活用で保育を支援するデジタル保育により効率化しようとする動きが出てきています。アプリ上の連絡帳に検温や排便のデータを記録するシステムなどが開発されています。昼寝の見守りデータから体調不良を予測するサービスも登場しています。新型コロナウイルス禍で非接触のニーズが高まり、ITやデジタルの導入が加速しています。
こうした効率化技術の引き合いが強まる背景には、保育士の担い手不足があります。待遇面が十分でなく、給与は教員などを下回っています。一方、保育関連施設の定員は、2020年に296万人と、5年前に比べ50万人近く増えています。厚生労働省によると、保育士の有効求人倍率は4月に2.04倍と全職種の平均である1.09倍を大きく上回っています。

保育にITを取り入れる動きは数年前まで少数派でしたが、コロナ下で全体の4~5割まで導入が進んでいます。市場調査会社のシードプランニングの調査によれば、保育園や幼稚園などのIT化に関連する市場規模は2025年度に382億円と、2018年度の約2倍に拡大する見通しです。ITを導入する施設が増えれば、園児の様々な体調不良を予想する園内データの蓄積も加速できます。

(2021年6月23日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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