フェムテックに関わる組織の増加

フェムテックは、Female(女性)とTechnology(技術)をあわせた造語です。生理や更年期など女性が抱える悩みと負担を技術の力で軽減することです。
政府は、2021年6月の骨太の方針にフェムテックの文字を初めて盛り込んでいます。成長戦略のフォローアップの中でも、製品・サービスの利活用を促し、女性特有のライフイベントに起因する望まない離職を防ぐと宣言しています。
企業の参入障壁の一つに法律上の制約があります。今の医薬品医療機器法(薬機法)では、生理処理用の紙ナプキンは医薬部外品、タンポンは医療機器の規制を受けます。生理期間中の女性の選択肢として近年人気を集める吸水ショーツは、薬機法の対象外の雑品と位置づけられ、生理用と表記できません。品質が担保されなければ、粗悪品が出回るリスクが高まります。法律でしめつけすぎれば、事業者にとって登録や認証、審査などの手続きが煩雑になってしまいます。企業の開発への意欲をそいでしまえば、市場は育ちません。
生理の問題についても、政治の場で堂々と議論できる環境になってきています。問題に興味を持つ若い男性議員が増えています。経済産業省の調査によれば、フェムテック関連の商品・サービスの普及で、2025年には2兆円の経済効果を見込んでいます。

(2022年9月22日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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