マイナ保険証への一本化

政府は、2024年秋を目途に現在の保険証を廃止し、マイナンバーカードを保険証としても利用するマイナ保険証に一本化する考えです。今は従来の保険証とマイナ保険証の両方が使えます。マイナ保険証の移行により、医療分野でのデジタル化が進み、患者がより良い医療を受けられるようになると説明しています。
本人が同意すれば、過去の自分の診察記録や服薬のデータを医師らに提供できます。これまで、受診した医療機関とは別の医療機関で受けた過去の診察内容を把握するには、本人の記憶に頼ったり、お薬手帳で確認したりする必要がありました。またマイナ保険証があると、オンラインで行政手続きができるマイナポータルで、健康管理に役立てることもできます。転職した時は、新たに保険証を作り直す必要がなくなり、その日から使えるようになります。
医療費の手続きもデジタル化されます。年間でかかった医療費を自動で集計してくれるので、確定申告の際、そのデータをそのまま提出すれば済みます。また、窓口負担の上限の高額療養費に達した場合も自動で計算され、上限を超えた分の支払いは不要になります。
マイナ保険証として使うには登録手続きが必要です。パソコンやスマホの他コンビニのセブンイレブンなどに設置されているセブン銀行ATMでも手続きができます。マイナ保険証に対応した専用のカードリーダーが設置された医療機関に限られます。医療機関の窓口でマイナ保険証を利用したいと伝え、専用のカードリーダーにカードをかざします。パスワードを入力するか顔認証をすれば手続き完了です。
マイナカードには、氏名、住所、生年月日、性別、マイナンバーと本人の顔写真が記載されていますが、カード自体に医療情報などは入っていません。カードを盗まれたとしても、パスワードを知られていなかったら勝手に医療情報を閲覧されることはありません。

(2022年12月8日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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