中学教員の週当たりの事務作業時間

日本の教員は、事務作業に費やす時間が長くなっています。2018年のOECDの調査によれば、中学教員が1週間で事務作業にあてる時間は5.6時間で、参加した48カ国・地域で最も長く、平均の2.7時間の2倍を上回っています。
教員のストレスにもなっており、事務的な業務が多すぎると答えた割合は、小学教員の61.9%、中学教員の52.5%でした。民間企業と比べ、業務のDXが遅れたのが響いています。多くの学校では、校務システムがインターネットと隔離され、職員室内でしか使えなくなっています。自宅や教室でも事務作業を可能にする柔軟な働き方が必要です。
2016年の勤務実態調査などによる推計では、小学校教員の時間外勤務は月59時間、中学校は81時間に上っています。給与制度が働き方の実態に即していないという声が根強く、ブラック職場とイメージされる一因にもなっています。長時間労働と勤務実態に見合わない給与体系により、一部の学生が教職から離れてしまっています。

(2023年3月31日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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