働く女性の健康支援―Ⅳ

更年期障害の診断
更年期障害と診断するには、①その女性が更年期であること、②他の器質的疾患によるものではない、③症状のために日常生活に支障をきたしているの全てを満たす必要があります。
更年期障害に類似した症状を呈する疾患はとても多いとされています。悪性腫瘍に由来する愁訴(脳腫瘍による頭痛など)、椎間板ヘルニアによる腰痛、関節リウマチによる指のこわばり、変形性膝関節症による膝痛・関節痛、メニエール病によるめまい、貧血による動悸なども更年期女性によくみられるため注意が必要です。中でも症状全般と好発年齢の両方の面で酷似しており、特に鑑別に気をつけるべきものとして、甲状腺機能異常とうつ病が挙げられます。

(よぼう医学 2023 Spring)
(吉村 やすのり)

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