働く高齢者の増加

総務省によれば、2022年の高齢者の就業者数は912万人と過去最多となっています。65~69歳の就業率は50.8%、70~74歳は33.5%と過去最高で、15歳以上の就業者のおよそ7人に1人を高齢就業者が占めています。

経済的な理由以外で再就職する人も少なくありません。リクルートの調査機関ジョブズリサーチセンターの調査によれば、5年以内に職探しをした60~74歳の17.5%が、社会とのつながりを得ることを理由に挙げています。
しかし、高齢シニアの就活にあたっては、まず自分の体力レベルを確認することが大切です。自らの能力を過信してミスマッチを起こし、早期退職する人も少なくありません。製造現場など足腰を使う仕事は、体力や持病に問題がないことが条件になります。前職が同業でも、離職後の期間が長いと体力が低下していて思うように働けない例もあります。通勤方法や距離の確認も欠かせません。

ビジネススキルを学び直す場も広がっています。東京都が主催する東京セカンドキャリア塾は、65歳以上など年齢別やオンラインに限定したコースなどがあります。シニアを重要な働き手として積極採用する企業は増えています。シニアの再就職は定年後すぐに勤める道もあれば、休暇や学びを深めゆっくりと選び決める方法もあります。十分な心構えと準備で臨むことが大切です。

(2024年2月14日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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