2023年に生まれた子どもの数（外国人を含む出生数）は、75万8,631人で8年連続で減り、過去最少となりました。婚姻数は48万9,281組で、戦後初めて50万組を割りました。出生数は前年に初めて80万人を下回りましたが、減少スピードに拍車がかかっています。
出生数は、前年比で4万1,097人減です。速報値ベースで出生数が100万人を切ったのが2017年です。以来、3～5％程度で減少し、2022年には80万人を割りました。2023年の減少率は前年比5.14％です。減少ペースは想定より速く、この傾向が続くと2035年にも50万人を割ります。結婚適齢期の人口が急激に減少する2030年の崖を越えると、出生数の反転は困難です。
2023年は出生から死亡を差し引いた人口の自然減が83万1,872人で、減少幅は前年から5万人近く拡大しました。国立社会保障・人口問題研究所の中位推計よりも10万人以上多く、人口減は17年連続です。少子化に加え高齢化が進み、死亡数は159万503人で過去最多でした。出生数の2倍を超える勢いです。
今回の公表は外国人を含む速報で、日本人のみを1年分まとめた結果は、例年6月ごろ公表されます。今回の出生数は速報値の75万8,631人よりもさらに減ります。
（2024年2月28日 朝日新聞、日本経済新聞）
（吉村 やすのり）
