同性婚が認められている国

世界では、欧米を中心に同性婚やパートナーシップ制度が既に広がっています。2001年にオランダで世界で初めて同性婚が法制化され、現在は33の国・地域で同性婚が認められています。パートナーシップ制度は、1989年にデンマークで導入され広がりました。
欧米では、市民の声を政策に反映し、裁判所が人権重視の判断をするという、人権を実現するための仕組みが確立しています。法制化に至るまでには、同性婚をタブー視する宗教との摩擦が生じ、カトリック教徒が多い欧米や中南米でも根強い反発がありました。しかし、宗教上と民事上の結婚は別物として分離することで、教義とは矛盾しないという整理をしています。
イスラム教徒の多い中東などでは、同性間の性交渉が厳罰の対象になる国があるほか、国家体制と宗教が密接に結びついている国も多く、同性婚は広がっていません。家父長制的な家族観が目立つ東アジアなどでも、反発は根強いものがあります。個人の権利意識と家族の価値観の優先度の違いが大きく関与しています。アジアでは家族制度を守ることが優先される傾向があります。

(2023年2月9日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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