地方における訪日客の増加

インバウンド消費で地方の伸びが鮮明となっています。カード決済や携帯位置情報といったデータを分析すると、温泉やゴルフ場が人気で、山形県や佐賀県などは、新型コロナウイルス禍前を大きく上回っています。アジアの富裕層を意識した誘致戦略が功を奏しています。安定した成長軌道に乗るには、受け皿の宿泊業の人手不足などが壁になっています。

訪日客全体の2022年12月のカード1枚あたりの決済額は、3年前から3割増えています。タイは2倍、シンガポールは7割増と伸びが大きくなっています。富裕層を中心にレジャーなどのコト消費への支出が拡大しています。

訪日客消費の回復で先駆けた地方も盤石ではありません。高まる需要を継続して取り込む体制は整っていません。2022年10~12月期に宿泊業で働く人の数は約39万人相当と、コロナ前の6割の水準にとどまっています。

(2023年4月23日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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