大学生や専門学校生らを対象とした、返還不要の国の奨学金が2024年度から拡充されます。子ども3人以上の多子世帯と私立の理工農系学部の学生について、対象世帯の年収上限を現行の380万円から600万円に広げます。拡充により新たに約20万人が対象となります。
新たに対象になるのは年収目安が380万～600万円の世帯です。扶養する子どもが3人の場合、支援額は年間最大約40万円となります。授業料が割高な私立理工農系の学生には、私大文系との平均差額である約30万円を支援します。年収380万円未満の世帯への奨学金は、現行のまま維持します。年収270万円未満の世帯で、自宅外から私大に通う学生には授業料免除と給付型奨学金を合わせて、約161万円を支援します。
支援を受けている学生は約60万人おり、拡充により約80万人まで増える見通しです。高等教育機関の在籍者全体のうち2割が対象になります。
（2023年4月5日 読売新聞）
（吉村 やすのり）
