専門性のある外部人材活用

企業の間で、専門知識を生かして組織に属さず働く外部のフリーランス人材を活用する動きが広がっています。人材サービスを手がけるみらいワークスが経営者や管理職に実施した調査によれば、フリーランスの専門人材を活用したことがあると回答した割合は30.7%と、前年同月の前回調査に比べて倍増しています。活用する理由は、社内に該当スキルや知見を持った人材が不足しているが71%と最多でした。
フリーランスを短期雇用する動きは従来もありましたが、新型コロナウイルス禍を機に活用が進みました。リモートワークが定着して出社を前提としない働き方が広がり、フリーランスの受け皿が業種を超えて広がったことも背景にあります。最近は終身雇用への拘りが薄れ、キャリア形成を会社に委ねず自律的に取り組むキャリアオーナーシップへの意識が高まっています。これまでのキャリアで培った経験を生かし、兼業や副業をするなど働きか方も多様化しています。
フリーランスなど専門性の高い人材に対して、デジタルなどの最新の知見を期待する企業が増えています。事業環境の変化が早い中、社内で人材を育てるには時間とコストがかかります。外部の専門人材の活用は今後さらに広がると思われます。

(2023年6月19日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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