幼稚園の生き残り

待機児童の数が減少したことで、児童の獲得競争が激しさを増しています。2022年4月1日時点の待機児童数は2,944人と、1994年の調査開始以来最少となりました。5年前の2017年と比べると、9分の1まで減っています。
国や自治体は、働く女性の増加で夕方以降も子どもを預かるニーズが増えていることから、保育園等の設置を推進してきました。一方、幼稚園は少子化や定員割れで苦戦する状況が続いています。公立幼稚園の閉園も相次いでいます。地方では、生き残りをかけて認定こども園に移行するところも多くなっています。幼稚園のままでいるにしても、預かりや教育を充実させないと児童が集まらない状況です。
幼稚園側も共働き世帯の増加に伴い、預かり時間の延長など体制の整備を急いでいます。東京都では、待機児童対策で2017年度から9時間以上の長時間の預かりをする私立幼稚園に上乗せの補助を出しています。対象の幼稚園は年々増えており、2022年度は2017年度比9割増の142園になっています。

(2022年11月17日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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