核融合発電への期待

次世代エネルギー技術である核融合発電で、官民が日本連合を形成します。三菱商事や関西電力、政府系ファンドなど16社が、京都大学発スタートアップに計約100億円出資します。オールジャパン体制で世界との競争に挑みます。核融合発電は、原子核同士を融合させてエネルギーを取り出します。化石燃料を燃やさず、CO2が発生しません。

核融合発電は、水素のような軽い原子核同士が融合し、ヘリウムなどの重い原子核に変わる反応で、少ない燃料から膨大なエネルギーを生み出します。理論上は、1グラムの燃料からタンクローリー1台分にあたる約8トンの石油と同じ熱量を得られるとされています。現在の原子力発電所で起こしている核分裂反応の4倍にのぼるとされています。
太陽も核融合反応で膨大な熱を放出するため、核融合炉は地上の太陽と呼ばれています。核融合燃料やその原料は海水に含まれるため、資源供給の不安も少なく、燃料供給を止めれば反応がすぐに収まるため、従来の原発よりも安全性が高いとされています。

(2023年5月17日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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