特定技能とは

特定技能とは、深刻な人手不足への対策として、出入国管理法の改正で2019年に創設された在留資格のことです。生産性向上などに取り組んでも、人材確保が困難な飲食料品製造業や農業など12分野で、一定の専門性・技能があり即戦力となる外国人を受け入れてきました。ベトナムを始めとするアジアからの特定技能の在留者が多数を占めています。
技能と日本語の試験に合格するのが資格付与の条件となります。3年以上の技能実習を終えた人が同じ業種で移行する場合は、試験が免除されます。新型コロナウイルス下の入国制限もあり、特定技能で働く人の約8割が技能実習からの移行組です。
建前上、技能を学んでもらうための技能実習と違い、労働者としての受け入れが明確な特定技能には転職制限はありません。働く場を変えたいなどとして失踪する実習生は、年間数千人に上がっていますが、特定技能は2021年に76人でした。一方で、母国語で相談に乗る外国人技能実習機構のような公的機関は特定技能にはなく、保護の仕組みが不十分との指摘もあります。

(2023年4月25日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

カテゴリー: what's new   パーマリンク

コメントは受け付けていません。