自転車の交通違反に対する反則金の導入

自転車の交通違反やマナーの悪さは目を覆うばかりです。政府は、自転車の交通違反取り締まりで反則金を導入する道路交通法改正案を閣議決定しました。今国会で成立すれば2026年までに施行され、取り締まりの転換点になります。自転車は幅広い世代が利用する一方、交通ルールは十分に浸透していません。混乱を招かず走行マナーを改善するためには、丁寧な周知と安全教育が求められます。
自転車の違反では、刑事手続きの対象となる交通切符(赤切符)が主に使われています。シェアリングサービスが普及する一方で、走行マナーの悪化が目立ち、全国の警察による摘発は、2022年に2万4,549件で2013年の約3倍になっています。起訴に至る例は少なく、捜査上の負担が課題でした。反則金制度が導入されれば、違反者は一定額を納付して刑事手続きを省略できます。警察にも違反を迅速に処理するメリットがあります。16歳以上を対象とし、周知期間を考慮して公布から2年以内に施行します。

 

(2024年3月6日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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