若手官僚の退職の増加

霞が関で若手官僚の退職増加が問題となっています。今も続く長時間労働や、やりがいを見いだしづらい職場環境などが背景にあると指摘されています。若手官僚の退職は増えています。人事院の若手の総合職(キャリア)の退職状況の公表によれば、入省10年未満の退職者は2020年度に109人と、5年間で6割増えています。
内閣人事局の2021年度の調査によれば、30代以下で離職の意向を示す職員の多くが、もっと成長できる仕事に就きたい、専門性やスキルが磨かれている実感がないといった理由を挙げています。家庭と仕事の両立が難しいとの声もあります。若手は資料まとめといった作業に追われ、情報収集や政策を考えるための時間がほとんどありません。
人口減少を背景に人手不足が各地で見られ、優秀な人材の確保は以前よりも難しくなっています。政策立案機能を維持し、若手のやりがいを高めるには、外部委託などで業務効率を高め、より責任が重い仕事をもっと任せるべきです。

(2024年3月6日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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