8020運動の成果

8020とは、80歳で自分の歯を20本以上保つという運動です。厚生労働省と日本歯科医師会が1989年から提唱を続けた努力が実り、2016年の歯科疾患実態調査で初めて、75~84歳の達成者が半数を超えました。しかし、85歳以降では25.7%と急減します。
歯を失う原因は、54歳までは虫歯がトップですが、55歳以降は歯周病が首位になります。いわゆる乱ぐい歯の叢生の場合、歯ブラシがきちんと当たらず、磨き残しで歯周病菌が増えてしまいます。この場合、隣り合う歯根の間の骨が少ないことが多いため、歯周病になると骨が溶けるのが早く、あっという間に歯を失ってしまいます。さらに、嚙み合わせが悪い場合は、歯と歯茎に異常な力が加わって歯肉が下がり、歯周病が悪化しやすくなります。

(2023年5月4日 岐阜新聞)
(吉村 やすのり)

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