ADHD児に対する取り組み

注意欠如・多動症(ADHD)は、年齢や発達の水準からみて不相応な多動性、衝動性、不注意の3つの症状が特徴です。子どもの場合、教室でじっと座っていられなかったり、整理整頓が苦手といった症状、大人の場合は仕事でケアレスミスが多いなどの症状が代表的です。有病率は、子どもが約5%、成人で約2.5%とされています。ADHDの症状は加齢とともに緩和することが多いのですが、就職や子育てなど生活環境の変化がきっかけで症状が悪化するケースもあります。
近年、発達障害の改善に親子で取り組み試みが注目されています。親が子への接し方を体系的に学ぶペアレントトレーニングを試みるクリニックもあります。心理士が講師となって、子どもの好ましい行動や好ましくない行動の見分け方、褒め方のコツ、効果的な指示の出し方といった子どもへの接し方を実例を通じて学んでいくものです。家族が子どもの過ごしやすい環境を整え、症状を緩和するような接し方を実践することが、治療効果を上げることにつながります。

(2018年11月14日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

カテゴリー: what's new   パーマリンク

コメントは受け付けていません。