iPS細胞由来の血小板輸血

厚生労働省の部会が、血液の難病である再生不良貧血のiPS細胞(人工多能性幹細胞)から止血作用のある血液成分である血小板を作り、患者自身に輸血する京都大学の臨床研究計画を了承しました。この患者は免疫の拒絶反応を起こしやすい体質で、献血で得られた他人の血小板を輸血できないため、患者自身の細胞から作ったiPS細胞を利用することにしています。
計画ではiPS細胞から、血小板を生み出す巨核球という細胞を作製します。これを増殖させて大量の血小板を作り、3回に分けて100億~1,000億個ずつ輸血します。その後1年間かけて、安全性と効果を検討します。臨床研究では、iPS細胞の品質確認などに約5,000万円かかります。iPS細胞を血液の治療に使うのは世界初です。

(2018年9月22日 読売新聞)
(吉村 やすのり)

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